どの航空連合(アライアンス)がいいの?加盟航空会社やサービスを徹底解析!
空港内で待機していると、「本日もスターアライアンスメンバーのANAをご利用いただき・・」「当便はルフトハンザドイツ航空とのコードシェア便で運行して・・」など、航空連合に関するアナウンスを耳にします。航空業界ではどのようなアライアンスが組まれており、どの航空連合を選べばよいでしょうか。詳しく紹介していきます。
この記事の目次
航空会社の路線は基本的に自国と相手国を結んでいる
基本的に航空会社は、航空会社のある自国と相手国を結ぶ路線を就航します。ANAで言うと、「成田-デュッセルドルフ」の路線を開設することはできても、「デュッセルドルフ-プラハ」といった自国をまたがない路線を持つことが非常に難しいのです。しかし、就航路線以外の地域を利用することができなければ、旅行者は地域ごとに航空会社を転々とする必要に迫られます。受託手荷物の預け直しなどが発生し、利便性が悪くなるだけでなく、各々の航空会社でマイレージプログラムに参加することとなり、マイルが貯まりにくく極めて非効率です。そこで、旅客の利便性向上と、集客力の確保を目的に、航空会社間による連動組織を指す「航空連合」という制度が設けられました。
これにより、同一のアライアンス内で、コードシェア便を運航するだけでなく、マイレージサービスの相互乗り入れ、空港ラウンジの共同利用などの取組みを行っています。マイレージの受け渡しを航空会社間でできるようになったことで、貯めている航空会社のマイルに集約させることが可能です。国際線を代表とする長距離便を乗り継いでいくことで、同一アライアンス内で世界一周旅行をすることもできます。
世界的に有名な航空連合は3つ
航空連合は、1990年代に一部の航空会社間で始まり、コードシェア便の運航やマイレージサービスの相互乗り入れといった業務提携が開始されました。その後の航空業界における規制緩和の流れや、顧客獲得に向けた競争の激化に伴い、世界規模での合従連衡が行われています。2018年現在、「世界三大アライアンス」と呼ばれる大規模な3つの提携グループが存在し、世界的に知られている大手の航空会社のほとんどは、いずれかの航空連合に加盟しています。日本の航空会社であるJALは「ワンワールド」、ANAは「スターアライアンス」に属しており、もう一つの「スカイチーム」は、大韓航空やデルタ航空などが加盟しています。
ANAが加盟する「スターアライアンス」
スターアライアンスは1997年5月14日に設立され、加盟航空会社数は2018年12月現在で28社にのぼります。日本の航空会社であるANAのほか、タイ国際航空やシンガポール航空、ルフトハンザドイツ航空などが名を連ねています。
※スターアライアンス加盟航空会社一覧はコチラより(メーカーHP)
スターアライアンスには「ゴールドステータス」と「シルバーステータス」の二種類のエリートステータスがあり、空港内での様々な特典を受けることができます。「ゴールドステータス」を所持していると、一般の旅客よりも優先した行動がとれるようになり、優先チェックインや優先搭乗、受託手荷物取り扱いの優先などを享受することができます。エコノミークラスの搭乗券を持っていても、ビジネスクラスとほぼ同等のサービスを受けられます。ANAの上級会員にあたる「ANAダイヤモンド」「ANAプラチナ」がゴールドステータスに相当し、スーパーフライヤーズメンバーも該当します。
※スターアライアンスのゴールドステータスについての詳細はコチラより(メーカーHP)
JALが加盟する「ワンワールド」
ワンワールドは1999年2月1日に設立後、JALやアメリカン航空、キャセイパシフィック航空など2018年12月現在で13社が加盟しています。
※ワンワールド加盟航空会社一覧はコチラより(メーカーHP)
日本からのフライトの場合、キャセイパシフィック航空が香港をハブ空港に多くの就航路線を持っているため、アジアや中東への旅行がしやすくなっています。「エメラルド」「サファイア」「ルビー」のエリートステータスがあり、例えば、エメラルドはJALのプレミア・ダイヤモンド会員に相当します。
※JALステータス会員とワンワールドエリートステータス対応表はコチラより(メーカーHP)
エメラルドを所有していると、国内外問わずワンワールド加盟のファーストクラスラウンジを利用することができます。スターアライアンスやスカイチームのエリートステータスでは、ファーストクラスのラウンジ利用は対象外のため、最上級資格であるエメラルドは一歩抜きんでています。
エリート資格を取りやすい「スカイチーム」
スカイチームは2000年6月22日に設立されました。日本国内の航空会社は加盟していませんが、アリタリア-イタリア航空やエールフランス、デルタ航空など、2018年12月現在で20社が名を連ねています。
※スカイチーム加盟航空会社一覧はコチラより(メーカーHP)
ステータスは「エリートプラス」「エリート」の二種類で、エリートプラスが上級会員にあたります。デルタ航空と提携を結んでいるアメリカン・エキスプレスのクレジットカードを発行すれば、エリートステータスを手に入れることができるため、エリート資格の取りやすさが特徴的です。
※アメリカン・エキスプレス・ゴールドカード発行でのエリートステータス取得の詳細はコチラより(メーカーHP)
航空連合の魅力はそれぞれ、アライアンスごとに特徴あり
それぞれの航空連合では差別化を図るために、様々な取組みを行っていることが分かりました。航空連合に属さない航空会社も存在しますが、旅行者にとっては、各アライアンスの特徴を理解し、自身の旅程に見合った航空会社を選ぶことが大切です。旅行中の利便性を高めていくために、自身の目的地に合わせてどこの航空連合を選べばよいか、じっくりと検討しましょう。