キャセイパシフィック航空のマイルを有効活用! JALマイル・ANAマイルに加算できるのか?
飛行機で旅行をすることが多い方にとって、航空会社が用意しているマイレージ制度をいかに有効に使いこなすかは重要なテーマです。もっとも、香港を中心としてアジアをはじめとする世界各国にネットワークを有しているキャセイパシフィック航空が提供しているマイルについては、比較的利用する機会が多い割に、その利用法を詳しく知っている人は意外と多くないのではないでしょうか。そこで同社のマイルの活用法や日系の航空会社のマイルへの加算の可否について見ていくことにしましょう。
結論から申し上げますと、JALへの搭乗時はキャセイパシフィック航空が運用するアジアマイルへの加算が可能、また反対にキャセイパシフィック航空に搭乗した場合にもJALマイルへの加算が可能です。しかしANAとは提携しておらず、キャセイパシフィック航空に搭乗してもANAマイルの加算は不可で、ANAに搭乗してもアジアマイルへの加算は不可となります。
この記事の目次
キャセイパシフィック航空とは?
キャセイパシフィック航空は、香港のフラッグ・キャリアとして位置づけられている航空会社で、イギリス系の香港の財閥であるスワイヤー・グループが筆頭株主となっています。設立されたのは1946年と古く、香港国際空港を拠点として、世界各国140都市以上にネットワークを張り巡らせています。日本でも複数の路線を有しており、そのうち代表的なものとしては羽田・香港便や成田・香港便、成田・台北便などがあります。また、ワンワールド・アライアンスの一員になっているほか、イギリスのスカイトラックス社の格付けで実質最高評価の「ザ・ワールド・ファイブ・スター・エアラインズ」を獲得しています。
キャセイパシフィック航空のマイレージ制度とマイルの活用法とは?
キャセイパシフィック航空では、マルコポーロクラブという会員制度とアジアマイルというマイレージ制度を提供しています。同社のホームページから無料で登録することが可能となっていますので、搭乗する機会がある場合には事前に申し込みをしておくと良いでしょう。
マルコポーロクラブとアジアマイルの違い
一般的な航空会社ではマイレージクラブに入会するとステータスのランクを決めるポイント、特典航空券などに交換できるマイル、両方ともマイレージクラブ内で運用されます。しかし、キャセイパシフィックについてはステータスのランクを決めるポイント制度がマルコポーロクラブ、特典航空券などに交換するマイルを運用するのがアジアマイルと別々の運用となっているのです。
マルコポーロクラブについて
マルコポーロクラブは先ほど説明したとおりステータスのランクを決めるもので、ステータスに応じて優先搭乗や超過荷物、ラウンジの入場などの特典を受けることができます。初めて入会する場合は100USドルが必要となり、有効期限は1年となります。1年後には再度100USドルを支払うもしくはその1年間にキャセイパシフィック航空、ワンワールド系航空会社、提携航空会社に登場して貯めたポイントで更新することもできます。
マルコポーロクラブのステータスとワンワールドのステータスについて
マルコポーロクラブには4つの会員レベル(ティア)があり、下からグリーン・シルバー・ゴールド・ダイヤモンドとなっております。
ワンワールドのステータスではシルバー = ルビー、ゴールド = サファイア、ダイヤモンド = エメラルドになります。
従いまして、ゴールド以上でビジネスクラスラウンジの使用や超過荷物、優先搭乗可能になり、ダイヤモンドではそれらに加えてファーストクラスラウンジや保安検査場のファストトラックが利用可能になります。
アジアマイルについて
アジアマイルはキャセイパシフィック航空のマイレージプログラムのことで、キャセイパシフィック航空の搭乗、JALなどワンワールド系航空会社の搭乗、キャセイパシフィック航空が提携する航空会社の搭乗、提携クレジットカード使用等でアジアマイルを貯めることができます。もちろん子会社であるキャセイドラゴン航空や香港エクスプレスの搭乗でも貯めることができます。
アジアマイルの活用法~特典航空券の入手~
一般的にマイルの代表的な活用法は、それを使って特典航空券を入手するということです。アジアマイルもキャセイパシフィック航空の運航する航空券に引き換えることができるのですが、その際に注目すべきは交換するのに必要となるマイル数です。必要マイル数は、交換する航空券の対象となる便の運行距離によって異なっており、例えば、エコノミークラスで成田・香港便の場合には往復で20,000アジアマイルとなります。こちらは、JALマイルと同じマイル数になります。同じくエコノミークラスで東京・ニューヨーク便のような長距離便の航空券になってくると、アジアマイルよりもJALマイルの方が交換率が有利になってきますので、よく利用する便の運行距離と必要マイル数を比較してどのマイルをメインで貯めるかを判断することが重要となります。
アジアマイルの活用法
アジアマイルは特典航空券以外にもホテルやレンタカー、オプショナルツアーの特典に交換可能です。他にも、国内外で使用することができる、様々なギフトカードやポイントへの移行、旅行用品、電化製品、生活用品と交換することができます。例えば、マクドナルドカード、セブンイレブンギフトカード、スーツケース・バックパック、最新のMacbookやiPhone、スマートホン・デジタルカメラから人気の美容アイテムに至るまで非常に魅力的なラインナップを取り揃えており幅広い商品が用意されているため、当面の間、飛行機に搭乗する機会がないということであればこれらのどれかに移行するというのも有効的な利用法であるといえるでしょう。ただし、交換率は商品によって異なっており人気の商品は品切れになるため、なるべく率の良いものを選ぶようにするのがお勧めです。
アジアマイルの効率的な貯め方とは?
アジアマイルを活用するためには、まずはマイルを貯めなければなりませんが、そのためにはいくつかの方法があります。もっとも一般的な方法は、ワンワールドに所属している航空会社の運行便に搭乗してマイルを加算するということですが、これについては後述することとして、ここではそれ以外の方法を見ていくことにします。その方法というのは、キャセイパシフィック航空と提携しているクレジットカードを取得して、それを利用するということであり、該当するカードとしては三菱UFJニコスが発行しているキャセイパシフィック MUFGカード・プラチナアメリカンエクスプレスカードとゴールドマスターカードがあります。このそれぞえれのカードは、入会した時点で入会ボーナスとして3,000~10,000アジアマイルが提供されるほか、国内では100円の買い物につき1~1.5アジアマイル、海外では100円の買い物につき1.5~2アジアマイルを獲得することが可能です。そのため、キャセイのマイルを貯めるのであれば、この手のクレジットカードの申し込みは必須といえるでしょう。
日系航空会社のマイルへの加算の可否について
日本人であれば、全日空が提供しているANAマイルか日本航空が提供しているJALマイルを貯めている方が多いのではないでしょうか。そこで、最後にキャセイパシフィック航空の運行便に搭乗した場合に、これらの日系航空会社のマイルに加算することができるかを確認しておくことにしましょう。まず、既に述べたようにキャセイパシフィック航空は日本航空と同じワンワールドに所属しているため、JALマイルへの加算については問題なく行うことが出来ます。ただし、基本的にはJALマイルに加算するよりも、アジアマイルに加算する方がもらえるマイル数は多くなっていますので、アジアマイルを利用する予定があるということであればそちらを選択した方がよいかもしれません。
一方、ANAマイルに加算することができるかどうかですが、結論から言うと残念ながらキャセイパシフィック航空の運行便に搭乗してANAマイルを貯めることはできません。これは、ANAマイルを提供している全日空が所属しているのがワンワールドのライバルのアライアンスであるスターアライアンスだからです。
アジアマイルの活用法を理解して効率的に使いこなそう!
以上で見てきたように、キャセイパシフィック航空が提供しているアジアマイルには様々な貯め方や活用法があります。これらを詳細に把握してマイルを効率的に使うことができれば、旅費を節約したり、欲しい電化製品などを手に入れることも可能ですので、自分に合った無駄のないマイル活用法を見出すようにしましょう。